ロシアの財布へ
ベルギーに敗れ、サポーター仲間達と別れた後はラウンド16のフランスvsウルグアイを観戦に、ロシアの財布と呼ばれるニジニ・ノヴゴロドへ向かいました。
この街ですが、ロシアを代表するらしい大河であるヴォルガ川とオカ川が合流する地点で、各種工業が発達するロシア第4の都市との事。
早めに空港へ行ってプライオリティパスでラウンジに突入し、朝食を食べます。種類は少ないものの、飲み物も食べ物も無料なので助かります。
そして飛行機ですがこの度最小の飛行機でした。自分でタラップまで移動して乗り込みます。しかしちっちゃい…行く人少ないのか…?
そして90分程で到着します。6000円と安かったですがこの距離なら鉄道もありだったかもしれません。
空港を出たところにはにニジニ・ノブゴロドの名前が入った謎のモチーフが。
空港からスタジアムのある街中はおよそ14kmです。
試合前日だったので無料バスが無く、ボランティアの人に教えてもらった46番の路線バスに乗り込みました。
バスに乗ってると車内にいた係のおばちゃんがバス代を回収に来たので値段を聞くと28ロシアルーブル(50円弱)との事。支払うと紙切れの切符がもらえます。
繁華街には空港から1時間ほどで着きました。ロシア第4の都市と聞いていたのでもっと都会をイメージしてましたが、割と田舎な雰囲気です。道も所々舗装されてなくて、ロシアに来る前に訪れたブルガリア等の東欧の街に似た感じ。
美しいヴォルガ川を眺めながら
まずは観光という事でクレムリンへ。既にウルグアイやフランスのサポーターの姿が見えます。
赤レンガの建物の横には戦車などの兵器がズラリと並んでいました。
高台にたどり着来ましたが太陽が低くて眩しい。ここでフランスサポーター4人組からカワシマ!サカイ!と声を掛けらて少しお喋り。
それぞれマルセイユ、メス、PSG、ランスのサポーターとの事(どうしてこんなバラバラなのに仲良く行動してるのかと思ったけど、自分も代表ゴール裏では他のチームのサポーターとそういえば一緒でした笑)。
ロシアに来る前にマルセイユとメスの試合を現地で観てたのでその事を話したら喜んでました。
フランスサポーターと別れた後は高台から街中へ。川沿いはちょっと古いですが美しい街並みが広がっていました。
近くのスーパーで水とお菓子を買ってしばらく川沿いで頭を空っぽにしてました。1人は気楽なのでしたが急に1人になってちょっと寂しくなりました(汗)
ジュール・ベルヌの記念碑へ
川沿いの安宿で1泊しいよいよ試合当日です。
とはいえ試合があるまでは時間があったのでこの日も観光へ。
えっちらおっちら階段を登ってたどり着いたのはジュール・ベルヌの記念碑でした。(「海底2万マイル」等を書いた小説家)
観光客は記念碑である気球で写真を撮って、望遠鏡で、ヴォルガ川の反対にあるニジニ・ノヴゴロド・アレーナを観ている人が多かったです。
スタジアムのある場所に行くにはヴォルガ川を渡る必要があったので橋へ向かってみました。
橋の全長は約1キロですが所々で下が見える箇所があって高所恐怖症の自分にはなかなかヘビーな移動となりました。歩道はありますが狭いしかなり高いので大人しくバスかタクシーに乗る事をお勧めします…。本当怖かった…。
そしてスタジアムに向かう前にモスコフスキー・ヴァグザール駅へ。試合後に乗る予定の予約していた列車がこの駅からの出発だったのでその場所を確認するためでした。
駅前のマクドナルドに昼飯を食べにいったのですが世界各国のサポーターでカウンター前はごった返し。
だいぶ時間が掛かって注文したものを1人で食べていたら近くの席に日本人がいるなと思って見てみたらサッカー協会の技術委員長の関塚さん達でした。
そしてお腹も満たされたのでスタジアムへ。ここでもボランティアの人達がノリノリでハイタッチしつつ道を進みます。
ウルグアイサポーターの集団に遭遇。ヨーロッパの試合ですが明らかにフランスサポーターより多い。他の会場でもそうでしたが南米の人達本当凄い。彼らにいつか数で上回ってみたいですねえ。
フランスサポーターとウルグアイサポーターが試合前にハグと握手をする場面も。
ノリノリで行進、カメラを向けたらポーズ撮ってくれました。
こちらはパフォーマーのロシア美女との記念撮影にご満悦なウルグアイサポーター。
サポーターだらけの行進が30分ほど続いた所でスタジアムが見えてきました。
柱がぐるっと取り囲んでいて神殿のようなデザインのニジニ・ノヴゴロド・スタジアム(45,000人収容)。
コンコースから見える景色もユニークでした。サマラのスタジアムもユニークなデザインで良かったですがここも印象深いです。
ヴォルガ川も見えて、スタジアムから見える周囲の景色はロシアワールドカップのスタジアムでは随一だったと思います。
スタジアムの中は青と水色のベースの屋根なのと、圧倒的に多いウルグアイサポーターでまるでウルグアイホームのような雰囲気。
試合はというとフランスが万全のメンバーに対し、ウルグアイは前の試合で怪我したカバーニが欠場という苦しいメンバー構成。
Uruguay v France - 2018 FIFA World Cup Russia™ - Match 57
アルゼンチンに三失点したのもあってかこの日は固いフランスにウルグアイもカウンター仕掛けるも精度を欠いて、0-0で進んだ前半40分にフランスが右サイドでFKを獲得。
直接狙うには遠い距離だったのでグリーズマンがファーサイドのゴールに直接入りそうな絶妙なクロスを供給。これをナイスタイミングで入ってきたヴァランが頭でワンタッチしてフランス先制。
お手本のようなセットプレーが決まり人数が少なかったフランスサポーターも狂喜乱舞!
先制して手堅く進めるフランスに、後半も攻めあぐねウルグアイ。そして後半16分にグリーズマンの無回転ミドルをGKムスレラがまさかの後逸でスコアは2-0に。この後ウルグアイはセットプレーから惜しいシーンもあったもののGKのロリスに止められ万事休す。
フランスはジルーが相変わらずシュート入らなかったものの、交代で守備固めで入ってきたエンゾンジも良い選手でこれは強いなと。
ウルグアイはカバーニの欠場が痛かったですね…試合後はピッチで動けなくなっていたスアレスをカバーニが迎えに行く涙のシーンも。
ウルグアイサポーターはピッチを去る選手達を拍手で讃えていましたが、その後は流石にへたり込んだり頭を抱える人多数。数日前にロストフで同じ状態だったので痛いほど彼らの気持ちが分かります。
残りの準々決勝はブラジルvsベルギー、クロアチアvsロシア、スウェーデンvsイングランドと南米勢はブラジルのみで後は全てヨーロッパに。南米のサポーターが大会の盛り上がりにも一役買っていると個人的には思ったのでブラジルには踏ん張って欲しいところ。
試合後は見慣れた各国のサポーターでの記念撮影が至る所で行われていました。敗退した国、出場してない国のサポーターも沢山見かけました。
再び駅に向かってサポーターで大移動を開始します。
かわいいロシア人の男の子から写真を一緒に写真を撮って欲しいと言われ一緒に撮った1枚。
試合終了から1時間後の電車だったので時間にそれほど余裕は有りませんでしたが、無事に モスコフスキー・ヴァグザール駅へ。セキュリティの手荷物検査もスムースに通過し20分前には到着。
3時間半(片道2500円)でモスクワに到着。24時近かったですが、この日も特に危ないこともなく宿に戻り翌日にソチで行われるロシアvsイングランドに備えるために早々と眠りに着きました。しかし今回の旅で初めて試合に間に合わないかもしれないトラブルに遭遇する事になるとはこの時はまだ気づいていなかったのでした。。。
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